尾張名古屋の永遠の23才です。
今回は菩薩物語の第28回をお送りします。

菩薩物語とはこの世の人間に対して、天界にいる菩薩が人間をサポートするという設定で、妙法菩薩という架空の存在が主人公です。

傍理菩薩の空想の中で展開します。

菩薩物語の進行、解説役は語り七菩薩(かたりななぼさつ)によって行います。
語り七菩薩の自己紹介はこちら
菩薩物語 第1回

夢奈菩薩夢奈菩薩

前回では、よしひろを救出するのに、時空に介入するレベルまで行かねばならないことがわかった。

奈秘菩薩奈秘菩薩

今までは、天成如来と天性菩薩でいろいろなトラブルに対して対処できていた。

夢奈菩薩夢奈菩薩

しかし今の状況を打開するには、妙法菩薩の力も必要だったが実はまだ足りなかったのだ。

奈秘菩薩奈秘菩薩

1如来2菩薩体制ではこの時空介入は不可能で、2如来2菩薩体制が必須だということだった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

妙法菩薩がよしひろのサポートから離れている間に、天性菩薩がその時点の時空にロックした。

奈秘菩薩奈秘菩薩

ロックをかけると時空の溝は深まるが、それでもその先に進展することはないからである。

天性菩薩天性菩薩

そしてよしひろが会社に精神の苦痛を訴えるところがないところまで戻そう。

妙法菩薩妙法菩薩

いやそれでは戻す場所が遠すぎます。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

もっと近いところにしてはいかがでしょうか?

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

もしかするとあまりにも遠くに戻しすぎるとそれだけ介入自体はやりやすくはなります。

妙法菩薩妙法菩薩

ですが、それを埋め合わせるひずみが大きくなりすぎるのではないでしょうか?

秘富菩薩秘富菩薩

天性菩薩の沈黙がしばらく続いた。

天性菩薩天性菩薩

よくその点に気づいたな!さすがだ!妙法菩薩!それでどの時間に戻すのだ?

妙法菩薩妙法菩薩

よしひろの搬送のところではいかがでしょう。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

院長が受付にいらしてシステム変更の説明をしてくれたため、受付が抱いていた不審点はある程度取り除けたはずです。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

とはいうものの、今回のゲートを閉めることになったのは搬送設定の時間があまりにも短かったからではなかったからではないでしょうか。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

それならば時間を戻した後の時空間で搬送設定に時間がかかった場合には受付は不審点を抱かないはずです。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

病院のゲートも閉められることはないでしょう。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

その時点で、それまでの時空の渦の処理とひずみ分の反物質の生成を試みてはいかがでしょう。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

ひずみの中和後にこの搬送設定の段階でよしひろを何らかの形で荷物に混ぜてでも院外へと脱出させます。

天性菩薩天性菩薩

よし、ここは妙法菩薩の案でいこう!

妙法菩薩妙法菩薩

では天成如来様へ時空の介入を依頼されるのですか?

天性菩薩天性菩薩

天界圏外では如来自ら手掛けることができるが、天界内ではどうしても菩薩の力が必要になろう。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

菩薩が伺いを立てて、それを如来が認可するという形しかとれない。

妙法菩薩妙法菩薩

では直接の指揮は貴方様になるのでしょうか?

天性菩薩天性菩薩

お前だよ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

あの・・・。

天性菩薩天性菩薩

どうした?

妙法菩薩妙法菩薩

今まで貴方様のおっしゃることが理解できないことが多々ありました。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

これまでは「理解できないのは自分がそこに及ばないからだ」と自分を納得させておりました。

天性菩薩天性菩薩

・・・

妙法菩薩妙法菩薩

しかし今度という今度は本当に理解に苦しみます。

天性菩薩天性菩薩

何がだ?

妙法菩薩妙法菩薩

どうして私なのですか?私では何もわかりません。

富美菩薩富美菩薩

いつもは高圧的な天性菩薩がこの時ばかりはしばらくうつむいていた。

天性菩薩天性菩薩

すまんがそこをわかってくれ! 気づいてくれ!

妙法菩薩妙法菩薩

いくらなんでもそれはないのではないですか?

天性菩薩天性菩薩

私は天性菩薩、如来は天成如来。私は天性菩薩、如来は天成如来。私は・・・。

美誉菩薩美誉菩薩

そう言いながら天性菩薩はその場から姿を消してしまった。

誉惟菩薩誉惟菩薩

妙法菩薩は正直困ってしまった。こんな一大事に一番頼りにしていた天性菩薩がいわば全てを自分に託す形で消えてしまったのだ。

惟夢菩薩惟夢菩薩

つまりよしひろは全てがこの妙法菩薩にかかっているという事態に陥ってしまった。

妙法菩薩妙法菩薩

(天成如来に唯一連絡がとれる天性菩薩がいなくなった今、自分に何ができるというのだ。)

妙法菩薩妙法菩薩

(しかも天性菩薩によると如来単独ではこの所業は不可能だというではないか。)

秘富菩薩秘富菩薩

このわけのわからない状態に次の一言が妙法菩薩の頭をよぎった。

妙法菩薩妙法菩薩

(「よしひろのサポートを辞める・・・。」)

富美菩薩富美菩薩

さらに次の一言すらも妙法菩薩の頭の中を駆け巡った。

妙法菩薩妙法菩薩

(「よしひろのサポートに失敗して自分は天界に帰る。」)

美誉菩薩美誉菩薩

そしていたずらに時間が過ぎ去るのを待つ姿勢に妙法菩薩が入ったそのとき・・・。

妙峰如来

そのようなことはこのわしが許さん!

誉惟菩薩誉惟菩薩

いつの間にか何かの存在が鎮座していた。よくみるとその風貌からどこかの如来のようだった。

妙法菩薩妙法菩薩

貴方様はどこの御方ですか?

妙峰如来

ある如来とだけ名乗っておこう。お前を前にしてわしの名を名乗ることはできん。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

妙峰如来

いや無意味なのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

では如来様。あなたがここに現れたということは天成如来様とともにこの窮状を打開することは可能なのですか?

妙峰如来

人間がいちいち左手に向かって「この物を持ってもらえますか?」とお伺いを立ててから物を持ってもらうか?

惟夢菩薩惟夢菩薩

妙法菩薩はこのとき不思議な感覚にとらわれた。

秘富菩薩秘富菩薩

いつもの妙法菩薩ならばこのようなときに、「おっしゃっている意味がわからないのですが」と言いかねなかった。

富美菩薩富美菩薩

しかしこの時ばかりは違った言葉が口をついて出ていた。

妙法菩薩妙法菩薩

わかりました。

妙法菩薩妙法菩薩

如来様、天成如来様とともにこの時空の渦を対処してください。
認可願います。

妙峰如来

認可する!

美誉菩薩美誉菩薩

そういうとその如来は姿を消した。

天性菩薩天性菩薩

妙峰如来様、どうか宜しくお願いいたします!

誉惟菩薩誉惟菩薩

その声に妙法菩薩が振り返るとそこにいたのは消えたはずの天性菩薩だった。

惟夢菩薩惟夢菩薩

このとき、妙法菩薩は悟った。

次回へ続く