尾張名古屋の永遠の23才です。
今回は菩薩物語の第30回をお送りします。

菩薩物語とはこの世の人間に対して、天界にいる菩薩が人間をサポートするという設定で、妙法菩薩という架空の存在が主人公です。

傍理菩薩の空想の中で展開します。

菩薩物語の進行、解説役は語り七菩薩(かたりななぼさつ)によって行います。
語り七菩薩の自己紹介はこちら
菩薩物語 第1回

夢奈菩薩夢奈菩薩

前回では、妙法菩薩が妙峰如来に伺いを立て、認可を得たことで、2如来2菩薩体制ができた。

奈秘菩薩奈秘菩薩

2如来2菩薩体制で、よしひろを救うために、時空の渦の対処が可能になった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

これで1つのステップが終了した。

奈秘菩薩奈秘菩薩

次のステップとして、よしひろがいなくなった後のみさとの対処だった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

天性菩薩、妙法菩薩はみさとのそばに張り付いた。

奈秘菩薩奈秘菩薩

みさとはストレスが全くなかった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

それは今、みさとの周りで働いている協力会社のメンバーが全てにおいて完璧だったからだ。

奈秘菩薩奈秘菩薩

その上、協力会社の人は全てみさとをとても尊敬していた。

夢奈菩薩夢奈菩薩

これではみさとはストレスを受けようがない。

奈秘菩薩奈秘菩薩

みさとは赤いたすきをかけられ、天界からの直接のサポートは不可能だった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

みさとは既にエナジーバンパイアのようなものに作り替えられていた。

奈秘菩薩奈秘菩薩

よしひろがいない今、エネルギーを捕獲できない状態にあるが、バンパイア装置は稼働し続けるため、このままではみさと自身が焼き付いてしまう。

夢奈菩薩夢奈菩薩

みさとを改造した存在からすれば、みさと自身が焼き付いてしまうのは防ぎたい。

奈秘菩薩奈秘菩薩

そのためにみさとを改造した存在は、みさとの中の残留している実の兄を慕うエネルギーを消滅させる方向へ出る。

夢奈菩薩夢奈菩薩

そこを逆手にとって、みさとを救うことはできそうである、ある方法によって・・・。

奈秘菩薩奈秘菩薩

その方法とは、みさとの中の残留している実の兄を慕うエネルギーに珠を投げつけることで、そのエネルギーに別途人格を与えることだった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

天界秩序外の方法ではあるが、その人格を存続させた後、みさとのエナジーバンパイアの仕組みをストップさせる。

奈秘菩薩奈秘菩薩

そのためにまずは珠探しを行うことになったが、それを妙法菩薩に頼むとして天性菩薩は去っていった。 

妙法菩薩妙法菩薩

ちょっと待ってくださいよ。どうしてここでいなくなってしまうんですか?この話をされたのは天性菩薩様、貴方様ではないですか?

妙峰如来妙峰如来

いや、これはわしのアイデアだ。

秘富菩薩秘富菩薩

その声に妙法菩薩が振り返るとそこに妙峰如来がいた。

妙峰如来妙峰如来

それゆえそちに具体的な対策を頼みたい。

妙法菩薩妙法菩薩

すみません、自分がもう1人の自分に言うっていうのも変ですが・・・、

妙峰如来妙峰如来

どうしたのじゃ?

妙法菩薩妙法菩薩

如来の存在って、天界内では直接指示できなくて、認可を求められれば、応じる応じないの選択しかないのではありませんか?

妙峰如来妙峰如来

それは天界内での他の菩薩に対してである。時空を超えたとはいえ、今の会話は自問自答として処理される。

妙法菩薩妙法菩薩

自問自答・・・ですか?

妙峰如来妙峰如来

天成如来殿と天性菩薩との会話もそうやって成り立っているはずだ。

富美菩薩富美菩薩

妙法菩薩はいろいろと考えた。

妙法菩薩妙法菩薩

(珠のエネルギーを利用するというのは妙峰如来が考えたことなのか・・・。)

妙法菩薩妙法菩薩

(妙峰如来が発案したというのなら、この妙法菩薩が認可をお願いすればそれに応じてくれるということか。)

妙法菩薩妙法菩薩

(それに天性菩薩がいっていたように反物質の生成はとても菩薩レベルでは成し得ないとのこと。)

妙法菩薩妙法菩薩

(いっそのことそれの計測から生成まで妙峰如来にお願いするといった形をとればいいのか。)

妙法菩薩妙法菩薩

(一見不可能なサポートでも、こうやって別時空の自分自身の如来との連携で何でもできるということなんだな。)

美誉菩薩美誉菩薩

妙法菩薩はそう考えると納得しそうな雰囲気になってきたが、思いとどまるところが出てきた。

妙法菩薩妙法菩薩

(ただ菩薩は何もしないで認可だけ求めるだけで事がなされる、と考えるのもおかしい。)

妙法菩薩妙法菩薩

(例えば「いつその処理が必要なのか」といった現場での観察は天界秩序内の世界であるので如来はそれができない。)

妙法菩薩妙法菩薩

(したがってそれは菩薩の領域となるはずだ。)

妙法菩薩妙法菩薩

(つまり菩薩のやることはみさとの状況を観察して、伝送装置に載せるためにみさとが残留している慕情をはっきりと知覚したその瞬間に処理を願えばいいのだな。)

妙法菩薩妙法菩薩

(ではどうやってみさとが実の兄へのかつての感情を知覚することを知り得るか?)

誉惟菩薩誉惟菩薩

妙法菩薩はしばらく考えた。

天性菩薩天性菩薩

それはそのツールの作成をお願いすればいいのさ。

惟夢菩薩惟夢菩薩

妙法菩薩が振り返ると天性菩薩がそこにいた。

天性菩薩天性菩薩

ツールの作成自体は天界秩序外で作成すればいいからさ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

だから如来といえども天界の制約を受けないんだよ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

しかしよくまあここまで気づけたもんだな。さすが天成如来様が見込んだだけあるよ。

妙法菩薩妙法菩薩

天成如来様が私を見込まれていた・・・?

天性菩薩天性菩薩

とにかく急いでくれ!この間にもみさとが知覚してしまうかもしれない。

秘富菩薩秘富菩薩

みさとは天界秩序外のバックがついているため、その秩序外の存在が察知しかねないことを天性菩薩は警戒した。

妙法菩薩妙法菩薩

妙峰如来様、人間の過去の残留意識を知覚するのを解析できるツールを授けて下さい。

妙峰如来妙峰如来

わかった。

富美菩薩富美菩薩

妙法菩薩がふと右手をみるといつの間にか何かしらのツールを握っていた。ツールにはあることが書かれた紙が巻いてあった。

美誉菩薩美誉菩薩

“とにかく急げ、測定対象の人間の後頭部に振り向けるだけで作動する。測定対象人間が知覚した場合、ここの部分が赤色に光る。”

誉惟菩薩誉惟菩薩

妙法菩薩はすかさずこのツールをみさとの方へ振り向けた。

惟夢菩薩惟夢菩薩

妙法菩薩はディスプレイを凝視していた。

天性菩薩天性菩薩

作成した反物質の受領とみさとの残留感情への注入のツールもお願いした方がいいぞ。

秘富菩薩秘富菩薩

妙法菩薩はいわれるがままに受領と注入ツールの作成を妙峰如来にお願いした。

富美菩薩富美菩薩

しばらくしてみさとが知覚することを示す赤のインジケータが点灯した。

美誉菩薩美誉菩薩

すぐさま、妙法菩薩は妙峰如来へ反物質を依頼した。

天性菩薩天性菩薩

おいおい勘弁してくれよ。よく見ろよ。

妙法菩薩妙法菩薩

えっ?

誉惟菩薩誉惟菩薩

妙法菩薩はこの状況にまた面食らってしまった。

妙法菩薩妙法菩薩

(天性菩薩さんよぉ・・・!!)


妙法菩薩妙法菩薩

(ここまで私と良好な関係を築けて・・・)


妙法菩薩妙法菩薩

(さらに詳細な段取りを私としていて・・・)


妙法菩薩妙法菩薩

(いざ、みさと救済といったときに、私に対する、この天性菩薩の反応は何を意味するのぉ??)


妙法菩薩妙法菩薩

(「よく見ろよ」って言われるまでもなく、こっちはよく見てるからぁ、赤色点灯してっからぁ、こうやって依頼してんでしょ!?)


妙法菩薩妙法菩薩

(そっちがよく見ろよってんだぁ!』)

妙法菩薩妙法菩薩

こんな赤色一つわからないようじゃあ・・・。

惟夢菩薩惟夢菩薩

妙法菩薩は小声でつぶやきながらディスプレイをみてみると・・・。

妙法菩薩妙法菩薩

あれぇ?

秘富菩薩秘富菩薩

妙法菩薩は思わず悲鳴を上げてしまった。

富美菩薩富美菩薩

赤色には点灯しているがディスプレイの備考欄には但し書きがあった。

美誉菩薩美誉菩薩

“残留意識を知覚しましたが、この意識は怒りの感情となっています。認可をお願いしないでください。”

誉惟菩薩誉惟菩薩

当然、先ほどの妙法菩薩からの依頼に対して妙峰如来からは承諾の返事はなかった。

妙法菩薩妙法菩薩

(大したもんだ、自分は妙峰如来と直接やりとりしていたにも関わらずこのような状況を理解できなかった・・・。)

妙法菩薩妙法菩薩

(だが、天性菩薩は一瞥(いちべつ)でこの備考欄を読み取ったのだ。)

妙法菩薩妙法菩薩

(さすが自分が童子時代に既に菩薩だっただけはある。おそらく私が人間時代にも菩薩だったのだろう。)

惟夢菩薩惟夢菩薩

一方、天性菩薩はそのとき妙峰如来のただ知覚するだけでなく知覚した内容まで検知できるツールに仕立てる手際のよさに感服していた。

天性菩薩天性菩薩

(さすがは菩薩時代に変なことにまでこだわる妙法菩薩だけあり、如来となってからはきめ細かい検知ツールを作成されておられるな。)

妙法菩薩妙法菩薩

(ディスプレイの備考欄にも注意して、次の残留意識を知覚を待つとするか・・・。)

秘富菩薩秘富菩薩

しばらくすると検知ツールが警告を出した。

富美菩薩富美菩薩

“測定対象の人間にはこれ以上残留感情はありません。測定機械を取り外して下さい。”

妙法菩薩妙法菩薩

(これは一体どういうことだ!)

美誉菩薩美誉菩薩

妙法菩薩は考えこんでしまった。

次回へ続く