尾張名古屋の永遠の23才です。
今回は菩薩物語2の第4回をお送りします。

菩薩物語とはこの世の人間に対して、天界にいる菩薩が人間をサポートするという設定で、妙法菩薩という架空の存在が主人公です。

傍理菩薩の空想の中で展開します。

菩薩物語の進行、解説役は語り七菩薩(かたりななぼさつ)によって行います。
語り七菩薩の自己紹介はこちら
菩薩物語 第1回

夢奈菩薩夢奈菩薩

前回では、システム企画室で、社長と部長が話していた。
システム企画室の人員はみさと一人だけで、後の協力会社の人員が全ていなくなっていた。

奈秘菩薩奈秘菩薩

みさとによれば契約切れで全員自社に帰ったということだったが・・・。

夢奈菩薩夢奈菩薩

よしひろがいない今、このままでは業務が回らなくなることは自明の理だった。

奈秘菩薩奈秘菩薩

しかしみさとに対してどうにもできないのは、部長だけではなく社長もそうだったことが明らかになった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

みさとは社長夫人の庇護下にあり、社長の上に君臨すると思われる「先生方」から手配された人員だった。

奈秘菩薩奈秘菩薩

ちょうどその時、院長から部長へ呼び出しがあり、部長は病院に向かった。

秘富菩薩秘富菩薩

時はかなり経過した・・・。

富美菩薩富美菩薩

よしひろの会社では、社長が部長の帰りをずっと待っていた。

社長社長

(院長先生からの話というのはなんだろうか・・・?)

社長社長

(何故俺に直接言われないんだろう・・・?)

美誉菩薩美誉菩薩

しばらくして部長が帰社したという連絡が社長秘書から社長に入った。

社長社長

おっ!ご苦労さん!どうだった?

部長部長

とんでもないことが起きているようです。

社長社長

な、何がとんでもないことなんだ?

部長部長

院長先生に・・・、まな板でしたよ。

夢奈菩薩夢奈菩薩

ここで言うまな板とは、「まな板の鯉」の意味で使われている。鯉はまな板の上ではおとなしくしていることから、相手から詰問を受けているときなどに覚悟を決めて処分を受けることを意味している。

部長部長

社長、実は・・・。

社長社長

実は何だ・・・。

部長部長

うちの会社が病院の機密データをハッキングしたことになっています。

社長社長

ふふっ、何をくだらんことを院長はほざいておるんだ。

社長社長

うちのシステム部にはそんなハッキングをするやつは一人もおらんよ。

社長社長

それにこの間投入した外注さんも全て先生方からの手配要員だ。もし外注さんがヘマをやらかしたら、それこそ先生方の失態ということになるだろう。

社長社長

院長先生は何か大きな勘違いをされておるか、あるいは誰かに騙されているか・・・。

部長部長

私もそう信じていたんです。社長のおっしゃることしか、うちではあり得ませんから。

部長部長

しかし決定的なエビデンスを見せつけられては・・・。

奈秘菩薩奈秘菩薩

エビデンスとは、IT業界で、証拠・根拠を示す画面ハードコピーや、システム側で生成されたファイルなどを示す。

社長社長

何?エビデンスだと?

部長部長

院長先生からの伝言で、ミューチュアル・コンファーム・システムにログインして確認せよ、とのことでした。

部長部長

私には閲覧権限はないのでよろしくお願いします。

夢奈菩薩夢奈菩薩

ミューチュアル・コンファーム・システムとは、よしひろの会社と会社指定の病院の協業で使用されるシステムにおいて、機密情報の運用が正しく行われているかを監視するクラウドシステムである。

奈秘菩薩奈秘菩薩

ミューチュアル・コンファーム・システムは社長や部長が呼称する「先生方」によって運用されているため、よしひろの会社または、病院の方でデータを捏造することはできない仕組みとなっている。

誉惟菩薩誉惟菩薩

社長は一旦部長と分かれて、社長室にてミューチュアル・コンファーム・システムにアクセスした。

惟夢菩薩惟夢菩薩

ログイン後に社長が見たものは・・・。

社長社長

な!なんだこれは!!

秘富菩薩秘富菩薩

よしひろ搬送時に、病院側が仕掛けた時空パルスのデータが全て、何者かによってよしひろのシステム企画室に送信されていたのだ。

富美菩薩富美菩薩

通常、病院側では時空パルスを仕掛けることで、外部からワープ穴等を仕掛けることができなくなり、院内への不審者の侵入を防ぎ、隔離された者は院外へ脱出できないようになっている。

美誉菩薩美誉菩薩

しかしこの時空パルスのデータが外部に漏れてしまっては、それに対応したアンチパルスを仕掛けられる危険性にさらされることになるのである。

社長社長

このようなことを一体誰が・・・?何のために・・・?

次回へ続く