尾張名古屋の永遠の23才です。
今回は菩薩物語2の第33回をお送りします。

菩薩物語とはこの世の人間に対して、天界にいる菩薩が人間をサポートするという設定で、妙法菩薩という架空の存在が主人公です。

傍理菩薩の空想の中で展開します。

菩薩物語の進行、解説役は語り七菩薩(かたりななぼさつ)によって行います。
語り七菩薩の自己紹介はこちら
菩薩物語 第1回

夢奈菩薩夢奈菩薩

前回、宗主と妙峰如来の過去のいきさつを聞いた役員行者たちは、返す言葉がなかった。

奈秘菩薩奈秘菩薩

また宗主が炎の姿でのみ話ができるのは、妙峰如来による封印後のわずかな自由の結果だったということを知らされた。

夢奈菩薩夢奈菩薩

一方、よしひろの会社周辺では、妙法菩薩が出入りの場所を懐かしんでいた。

妙法菩薩妙法菩薩

(ここからよしひろのサポートに当たっていたのだなあ。)

妙法菩薩妙法菩薩

(よしひろは今頃どうしているのかなあ・・・。)

奈秘菩薩奈秘菩薩

そこへ天界の童子がやってきて、妙法菩薩に声をかけたのだった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

妙法菩薩は、姿を隠すための印をしておらず、自分の自由な身であることが天界にばれてしまったことに対する覚悟を決めたのだった。

奈秘菩薩奈秘菩薩

天界の童子は妙法菩薩に天界へ帰るための乗り物にのることを促した。

夢奈菩薩夢奈菩薩

妙法菩薩は覚悟の上で天界の童子にいろいろと尋ねたが、

奈秘菩薩奈秘菩薩

天界の童子にはそれが何の話なのか全く通じなかった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

妙法菩薩はとにかく帰界して状況を確かめることにした。

奈秘菩薩奈秘菩薩

天界では妙法菩薩を天成如来と天性菩薩が待っていたのだった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

そこで妙法菩薩は、封印そのものが最初からなかったことになったのを知った。

奈秘菩薩奈秘菩薩

それは妙峰如来によるはからいだった。

夢奈菩薩夢奈菩薩

天成如来は今まで通り、天界で忙しい状態であった。

天性菩薩天性菩薩

みさとは今まで通りシステム企画室にいる。だが、もう中身は今までと全く異なる。

妙法菩薩妙法菩薩

封印された意識が肉体に戻されたのですね。

天性菩薩天性菩薩

そうだ。よしひろの方は一般の健康診断を終えたという状況でこれから会社に戻る。

妙法菩薩妙法菩薩

よしひろも今までが封印された状態であって、今のよしひろは全く異なるということですね?

天性菩薩天性菩薩

驚くなよ!今のよしひろは・・・、お前も見れば腰を抜かすぞ!

奈秘菩薩奈秘菩薩

天界公認の通行手続きは済まされており、天性菩薩と妙法菩薩はよしひろの会社へ向かった。

秘富菩薩秘富菩薩

ここはシステム企画室である。

富美菩薩富美菩薩

みさとが黙々と仕事をしていた。IT関連の事務だった。

社長社長

次の打ち合わせのために会議室を予約しておいてくれ。

みさとみさと

わかりました。

妙法菩薩妙法菩薩

あれ?社長はもう出社されているんですか?

天性菩薩天性菩薩

全ては最初からなかったことになっておる。社長のウォークイン中断によるメンタル的な問題もはじめからないのだ。

よしひろよしひろ

ちわっす!今帰りました!

みさとみさと

お疲れ様です。冷蔵庫にコーヒーがあるから飲んでくださいね!

よしひろよしひろ

おぅ、サンキュー!

妙法菩薩妙法菩薩

よしひろとみさとの問題も?

天性菩薩天性菩薩

今では存在しないのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

美誉菩薩美誉菩薩

妙法菩薩はあらためて妙峰如来の力に感じ入ったのであった。

天性菩薩天性菩薩

さて、これからが問題なのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

問題とおっしゃいますと・・・?

天性菩薩天性菩薩

2人は素の状態だ。特によしひろはだ。

妙法菩薩妙法菩薩

はい・・・。

天性菩薩天性菩薩

ここから2人をお前の庇護下に持っていくのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

私の庇護下?それはどういうことですか?

天性菩薩天性菩薩

早い話、よしひろとみさとをお前がサポートできるようにして、お前のために人間界で働けるようにするのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

私がサポートしながら2人を私のために人間界で使うということですか?

天性菩薩天性菩薩

そうだ。

妙法菩薩妙法菩薩

私は、よしひろとみさとの救出を願っておりました。そして今、こうして2人は自由になったではないですか。

妙法菩薩妙法菩薩

これ以上、2人の人生に介入するのは私の望むところではありません。

天性菩薩天性菩薩

お前の願いを聞き入れて、本来なら絶対不可能であった2人の意識及び肉体奪還を妙峰如来様が成し遂げられたのだぞ!

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

このまま放置すると、どこの誰にまた意識を取られかねない。

天性菩薩天性菩薩

救出とは、その後も、他の何者かに意識を取られることなく、安寧に過ごせるように導くことではないのか?

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

お前のいう救出では、人間界でいうところの手に職をつけさせないで、保護機関から一般世間に放り出すことと同じなのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

どうした?妙法菩薩!

妙法菩薩妙法菩薩

2人への介入を避けるためには、よしひろやみさとの守護の霊たちの所へお返しするのが筋かと。

天性菩薩天性菩薩

何を寝ぼけたことを言っておる!

天性菩薩天性菩薩

よしひろやみさとの守護の霊たちは、事実上瓦解しておるのだぞ?

妙法菩薩妙法菩薩

それはどのようなことなのですか?

天性菩薩天性菩薩

よしひろやみさとの献体の契約を結んでしまったのだ。やむを得ずではあるが。

天性菩薩天性菩薩

すなわち守護の霊たちに引き渡してしまうと、そのまま契約を結んだ相手のところへ渡ってしまうのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

契約を結んだ先はどのような相手なのですか?

天性菩薩天性菩薩

言わずもがな、妙峰如来様がお前のわがままを飲んで2人を奪還した相手だ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

妙峰如来様にお前のわがままを飲んでいただいた以上、最後までそのわがままを突き通せ!

天性菩薩天性菩薩

今のお前のやろうとしていることは、よしひろとみさとを救出する、しかし救出後はすぐに2人が回復しないままに放出するといっているようなものだ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

ここでみさとやよしひろの守護の霊に引き渡すのではなく、お前自身が引き取るのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

そうでなければお前はみさととよしひろの救出を途中であきらめたことになる。

妙法菩薩妙法菩薩

私がみさととよしひろの救出を途中であきらめた・・・。

天性菩薩天性菩薩

ただ忘れるな、みさととよしひろのサポートをするといっても、守護の霊が以前契約したようなサポートのやり方ではないぞ!

妙法菩薩妙法菩薩

以前契約したサポートとは・・・?

天性菩薩天性菩薩

よしひろやみさとにとって、いわゆる「霊感」というものを通して、サポート元の存在が確認でき、何か窮地に陥ったら、そのサポート元が「こうせよ」「ああせよ」と難を逃すといったたぐいのものだ。

妙法菩薩妙法菩薩

守護の霊はそんな契約をしていたのですか?

天性菩薩天性菩薩

そうだ、これでは本来の人間へのはからいがなおざりにされ、いわばロボットそのものだ。

妙法菩薩妙法菩薩

以前天界でサポートをしていたような、体内からのひもでサポートするということですね。

天性菩薩天性菩薩

そうだ、その方法だと人間側はサポート元を知覚することができない。よって人間本来の成長を妨げることは避けられるのだ。

妙法菩薩妙法菩薩

サポート方法は同じだけど、天界の菩薩管轄でサポートするか、私個人でサポートするかの違いだけですね。

天性菩薩天性菩薩

救出とはそういったことを意味するのだ。ゆえにその個人サポートを理由に天界の公務を断ることはできないぞ。

妙法菩薩妙法菩薩

忙しさに負けないようにいたします。

次回(最終回)へ続く