尾張名古屋の永遠の23才です。
今回は菩薩物語の第11回をお送りします。

菩薩物語とはこの世の人間に対して、天界にいる菩薩が人間をサポートするという設定で、妙法菩薩という架空の存在が主人公です。

傍理菩薩の空想の中で展開します。

菩薩物語の進行、解説役は語り七菩薩(かたりななぼさつ)によって行います。
語り七菩薩の自己紹介はこちら
菩薩物語 第1回

夢奈菩薩夢奈菩薩

前回では、妙法菩薩がよしひろの気持ちを切り替えるべく、コーヒーで一息させようと自販機のところへ導いた。

奈秘菩薩奈秘菩薩

しかし自販機にはよしひろへのハラスメントをする例の女性がいたため、妙法菩薩は超常現象を起こすことを考えた。

夢奈菩薩夢奈菩薩

超常現象は人間界への干渉になりかねないため、認可を得る必要があった。

奈秘菩薩奈秘菩薩

その場所に天成如来が居合わせたため、超常現象を起こす認可を願い出たが、認可は降りることななく、妙法菩薩はこの状況を理解できなかった。。

秘富菩薩秘富菩薩

どけ!」という人間の声がした。それを聞いて妙法菩薩はうなだれてしまった。

妙法菩薩妙法菩薩

(あーあ、とうとうよしひろも切れてしまったのか。)

富美菩薩富美菩薩

妙法菩薩がよしひろを見た。よしひろがその女性に対して怒鳴ったと思ったからだ。

美誉菩薩美誉菩薩

驚いたことによしひろ自身がその「どけ!」の声に反応して後ろを振り向いていた姿があった。

誉惟菩薩誉惟菩薩

よしひろの真後ろにはよしひろにさんざん説教を垂れ込んだ役員が立っていた。そこにはもう例の女性たちの姿はなかった。

惟夢菩薩惟夢菩薩

妙法菩薩は天成如来が認可をすることなく去っていったことを振り返った。

妙法菩薩妙法菩薩

(例の女性がすぐに立ち去り、よしひろ自身が後ろに待ちかまえていた役員の邪魔をしていたことをお見通しだったのか?)

秘富菩薩秘富菩薩

あのとき、菩薩権限で照明を操作したらそれこそ妙法菩薩が笑い物になることが必定だったことで、改めて自分自身の未熟な姿を思い知らされるのであった。

富美菩薩富美菩薩

よしひろの方は役員に2度も油を絞り出されたことになり、もはや先ほど抱いていた女性への殺意は吹き飛んでしまっていた。

美誉菩薩美誉菩薩

よしひろは予想外の展開にエネルギーを取られてかえって落ち着いたようだった。今はよしひろ自身が担当しているスケジュールの調整作業に入っていた。

誉惟菩薩誉惟菩薩

それを見届けた妙法菩薩は先ほどよしひろから離れていった守護の霊たちがよしひろの元へ戻ってくるのを待った。

惟夢菩薩惟夢菩薩

しかしいくら待ってもよしひろの守護の霊は戻ってこなかった。

妙法菩薩妙法菩薩

(一体どういうことなのだ?どのような人でも必ず守護の霊はついている。そうでないと天界秩序外の存在にいいようにつかわれてしまう。)

秘富菩薩秘富菩薩

今現在はよしひろはなんとか普通に行動できている。それは妙法菩薩がひもをつかんでいるからである。

富美菩薩富美菩薩

その意味では守護がゼロというわけではないが、守護の霊からのよしひろ誘導の権限と、妙法菩薩のの誘導権限とは度合いが違うのである。

美誉菩薩美誉菩薩

しかも妙法菩薩がいつまでもよしひろにつきっきりというわけにはいかない。

誉惟菩薩誉惟菩薩

守護の霊たちがよしひろから離れたまま戻ってこない状態に対して、妙法菩薩はさっぱりわけがわからなくなった。

惟夢菩薩惟夢菩薩

すると笑い声が聞こえてきた。妙法菩薩が振り返るとそこにいたのは天性菩薩だった。
妙法菩薩は憤慨しながら尋ねた。

妙法菩薩妙法菩薩

なにかおかしいことがあるのですか?

天性菩薩天性菩薩

大ありだよ。こんな状況もわからずによくこのサポートにやってこられるもんだね。

秘富菩薩秘富菩薩

天性菩薩の言っていることが妙法菩薩にはさっぱりわからなかった。

天性菩薩天性菩薩

よしひろのサポート申請がされたのはいつかわかるか?数ヶ月前じゃないぞ!

富美菩薩富美菩薩

妙法菩薩はあっけにとられていた。天性菩薩の言っている意味がよくわからなかったからだ。

美誉菩薩美誉菩薩

同じ菩薩の位でも妙法菩薩と天性菩薩とは雲泥の差であった。

誉惟菩薩誉惟菩薩

妙法菩薩がまだ天界で菩薩になる前から天性菩薩はすでに菩薩としてサポートに入っていたのである。

惟夢菩薩惟夢菩薩

妙法菩薩にとっては天性菩薩は大先輩であった。

天性菩薩天性菩薩

天界へ守護の霊から申請する場合最短でいつ受理されるかわかるか?

妙法菩薩妙法菩薩

皆目見当がつきません。

天性菩薩天性菩薩

現在では数ヶ月だ。それも超高額の代償を支払うコースでだ。

妙法菩薩妙法菩薩

それではよしひろの場合、数ヶ月前よりずっと前に申請されていたということですか?

天性菩薩天性菩薩

いやその逆だ。実は一週間前だ。

妙法菩薩妙法菩薩

それで受理されたんですか?

天性菩薩天性菩薩

受理されるわけないだろう。

妙法菩薩妙法菩薩

それでは私が天界から遣わされてよしひろのサポートで来ているというのは・・・。

天性菩薩天性菩薩

天界からのお使いだが、元々の依頼主はよしひろの守護の霊ではないぞ。

妙法菩薩妙法菩薩

ということはこの天界からのサポートはよしひろの守護の霊以外の、言ってみればまったく別のところからの依頼ということですか?

天性菩薩天性菩薩

そうだ。依頼主は菩薩だ。菩薩からの依頼の場合、天界の受付は即座に引き受けねばならないことになっている。それは天界全体の業務の一環ということだからな。

妙法菩薩妙法菩薩

それではどうやってよしひろの守護の霊と依頼主の菩薩は知り合ったのですか?

天性菩薩天性菩薩

そこまではわしも知らん!ただおそらく考えられることはその菩薩とよしひろの守護の霊が何らかの取引をしたということだろう。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

そのため、よしひろのサポートに対してその菩薩が直接天界に依頼したんだろう。

妙法菩薩妙法菩薩

・・・

天性菩薩天性菩薩

それで守護の霊は天界のサポートが終了するまではその菩薩預かりとなるためよしひろから離れざるを得ないという事だ。

秘富菩薩秘富菩薩

妙法菩薩にとって1つ気になることがあった。

富美菩薩富美菩薩

菩薩預かりならばなぜその菩薩が直接サポートしてやれないのだろうかということだった。

美誉菩薩美誉菩薩

菩薩の直接サポートが天界の法則により干渉となるため御法度ならば、最短数ヶ月かかる順番を飛び越えてまで別枠で天界サポートを申請するのも御法度なのではと感じた。

誉惟菩薩誉惟菩薩

そのとき、よしひろに部長から呼び出しがかかった。

次回へ続く